昨今、永田町では「斡旋利得財」を自民党が認めないとか認めるとかもめているようだが、考え方を変えてみれば政治献金をして利益を得られないのは株主に対しての背任行為とも言える。今は政治家を辞め、一人の経営者また投資家としてこの問題から考える事をありのまま本音で書いてみたいと思う。
これは、今だから話せることであるが、私は32才で初当選以来20年間政治家を続けてきたが、その間推定100億円という金を企業から献金を受けたことは事実だ。残念ながら日本のは選挙や冠婚葬祭に政治家はお金がかかるのは事実だ。また、派閥や自分の子分たちの面倒を見るためにはお金がかかるようにできている。企業や個人、後援会からの政治献金に頼らなければやっていけないのが現実だ。だからこそ自治省にきちんと届け出をする事になったのだ。私の場合も例外はなく多くの企業からいただいた献金、年間平均約5億円の半分は選挙に使ったのは事実だが、残りの半分は歴代の総理や大物と呼ばれてきた殆どの人達、与野党の先輩代議士や後輩達に様々な建前の形をとって渡してきた。そして彼等はその金を喜んで活動資金に当て、私は私でやりたい放題をしてきたし、実際に権限を持っていた。政治家は金を集められるのも実力の一つだ。言い換えれば金が集まってくるのは、その政治家が力のある証拠でもある。それが永田町では当たり前のことなのだ。この6月の総選挙で当選した新人議員達はどれだけ金を集められる力があるだろうか?疑問である。(いや、何の役にも立たない、できもしない)
かつて田中角栄氏は100億円で田中内閣を造ったと言われたが、私は自分の内閣を造ることはできなかった。もしこのようなことを今でも続けていたら、小菅の拘置所に入っていた元中尾建設大臣、中村喜四郎、山口敏夫・・・を、事はできない。今思いえば、背がゾーッとする。政治家になった以上は人に頼まれたら、いやとか出来ないという言葉は言えないのだ。私としてはあの頃を思い返して深く反省し、いい社会勉強をしたと思っている。
そして、今私は、同じ100億円をいうお金を使うのなら、また日本の将来を考えるなら、これからの若者、日本を背負うべき後継者育成に資金を投入していきたいと思っている。いや厳密には、昭和56年に湘南工科大学の学長に就任以来やはり20余年、企業からの寄付金を含めて約100億円の金を使ってきた。最近実施された学生のアンケート結果を見ると、湘南工科大学を選んだ理由のベスト3は、1に学納金が一番安い(利益者負担を与えてはいないと自負している)、2に設備が充実している(最先端のコンピュータとシステムを導入)、そして3に国際交流(米、独、豪と交換留学生制度、第4回学術サミット会議の今年は主催校)とあり、私のやってきた事が充分に活かされている。
たまたま今月の半ば、日本経済新聞に私が考えていたような事がドイツで計画されたとの記事を読んだ。「独、IT人材育成、2006年までに」と題された内容は、ドイツ政府がIT教育を強化する゚全小中校生にパソコンを配布し、ネッ使ったバーチャル・ユニバーシティの導入を支援するというものだった。それはまさに私が目指していたことでもあり、わが校でも先頃文部省から学科増の認可をもらったシステム・コミュニケーション工学科の開設を記念して来年度から入学者全員にノートパソコンをプレゼントすることにした。それは、私と共に勉強してもらおうという気持ちももちろんながら、バーチャル・ユニバーシティをめざして開かれた湘南工科大学にしていきたい一念である。
100億円を使うということについて労働組合の人たちは、それだけの資金があるのなら賃金の値上げをしてほしいというのはおかしいのではないか?私に対しての寄付金であり、学生達の親からの大切な学納金である。
少子化時代に向けて今後の大学のために大切に使っていきたいと思っている。私は教育の場としてのあり方を考え、将来を担う若者のために使いたい。それにしても、政治家時代のパーティ券10枚で30万円がノートパソコン1台分に当たるのは皮肉だ。








