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2004.03.10
JAL新町敏行新社長に告ぐ
経営者としての器は如何ほどか?


JALは、新町敏行副社長を社長に昇格させる人事を決めた。いまのところは人事について反対しないつもりだ。問題は経営者としての仕事をきっちりやるかやらないかということに尽きるからだ。
そして新町さんとは長い付き合いであるが故、私のところには社内外から新町さんに関する質問や問い合わせが大変多くなっている。そういった意味でもこの場で新町さんの仕事振ぶりをディスクローズしようと思う。
早速明日、新町新社長が報告にやってくる、来るのは良いがその前に一つ苦言を呈したい。
私は今日の日経新聞の記事には疑問を感じているのだ。

「日本航空システム(JAL)は2005年3月期から2007年3月期までの3年で、グループ従業員数を4500人削減する。10日に発表する中期経営計画に盛り込む。今年4月に予定している傘下の日本航空と日本エアシステム(JAS)の完全統合を受け、地上職を中心に人員をしぼり、一段のコスト削減を進める。 同グループの人員は約5万7000人。これまで06年3月期までの3年間で3600人を削減する計画を進めていた。ただイラク戦争の影響などによる国際線の大幅な減収を始め、事業環境が厳しさを増していることから、07年3月期に1500―2000人の削減を上積みする。削減は定年退職者の不補充や新卒採用の抑制など、自然減で達成できるとみている。間接部門の集約や、事業内容が重複するグループ会社の統合を進める。2004年3月期の経常損益は国際線旅客数の急減を受けて、500億円の赤字に落ち込む見通し。人員削減などの合理化で、2007年3月期に1000億円程度の黒字に回復させる計画。」(日経新聞)

一見して悪くない記事だ。私が最初から提言していた5000人のリストラに近づいてきていることや2007年3月期1000億円の黒字計画は基本的に前向きだ。
しかし、2007年3月期とはなんだ?一体いつの話をしているのだ。
2005年3月期500億円の黒字必達が先の話だろう。来期の500億黒字は兼子現社長との固い約束のはずだ。
こうしている間にも「JAL今期連結最終赤字890億円へ下方修正」のニュースが流れてくる、言ってるそばから計画倒れの連続だ。
日本の上場企業経営者の非常に悪いところだが自分が社長をやっているかどうかわからないくらい先の話ばかりする。中期経営計画なんて大げさなことを言っているが、そうやって自身の任期中の厳しい評価から逃げているだけなのだ。たしか近藤前社長が1500億円の資本準備金を取り崩したときの株価は580円だったと思う。現在JALの株価は当時の水準は遥か、ANAの株価をも下回っている、こんな馬鹿な話は無い。
ANA以上のリストラを敢行し、国際線の回復期待から外国証券もレーティングを上げ始めているJALがいつまでもANAの後塵を拝するなら、問題は社長の器に差があるということになる。市場参加者が新町という人間の経営者としての器を量り始めていることを自覚して欲しい。
無配に転落すると社長の首をすげ替えて責任を曖昧にするJALの体質を変えるべきだ。そして誰が社長になろうとやるべき仕事は一つしかない、新町新社長よ!本気で業績回復に取り組んでくれ。


2004年3月10日 ザ・イトヤマタワーにて 糸山 英太郎


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