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2004.05.11
年金問題の本質はデフレにあり
本末転倒を正せ
民主党両院懇談会で辞任を表明する菅直人代表に罵声が浴びせられた。国民年金未納問題を甘く見て、出処進退のタイミングを間違えたツケはあまりにも大きいということだ。しかしまあ野党の「お家騒動」ほどみっともないものはない。
おまけに通常国会が後半に入り、参院選を控える野党第1党にとっては最も大事な時期に、「3党合意」とはなんだ?私は代議士時代に国対政治をたっぷりやってきたから言うのだが、もうそんな時代ではないのだ。この時代、与党に翻弄された野党は選挙にも深刻な影響を与えることは明らかだ。
しかし年金問題の本質とは何だろうか?
保険料を誰が払っていないのか、保険料の値上げが必要、給付率の削減は必至など、どれをとってもこの日本がデフレに陥ってから持ち上がった話だろう。
かつて日本経済が力強く成長していた頃は、年金の積み立て不足とか運用の蓄積不足といった問題は発生のしようがなかった。ましてや未納犯人探しなどしている暇人など存在しなかった。
若年層の労働人口が圧倒的に多く、年金の積み立て額は累積する一途。反面、年金を受給する高齢者層もそれほど多数ではなく、年金財政は余裕しゃくしゃく。年金積み立て金の運用に関しても、日本経済が成長をひた走りしていた頃は、なにも考えなくて済んでいたことを思い出して欲しい。
少子高齢化も積み立て不足も運用難もすべてはデフレが原因なのだ、極論を言えば年金問題の本質的な解決策はデフレ経済からの脱却しかない。
地価も株価もそのままと言う経済成長の見込めない中で世代間扶助である年金制度を議論しても答えは出ない。無職怠け者の息子がどうやって老親の面倒をみたら良いかを議論するようなものだ。
本末転倒を正し、日経平均を16000円まで戻せば年金問題の大半は解決する。しかし与党を追求しなければならない民主党がこのていたらくでは、役人法案がどんどん通って役人国家に逆戻りだ。
構造改革とは全く逆の方向へ進んでいるのだ、役人国家とはせいぜい数ヵ月先のことしか考えずに経済政策をとる「こんなことをしていたら10年後の日本は大変なことになる」と言っても、役人は聞く耳を持たない。とにかくあと数ヵ月を何とか乗り切ることだけが最重要課題なのだ。
年金問題だけではない、多くの問題の本質がデフレにあることを国民が理解し近視眼的な役人の行動を律する必要がある。
また国民自身も年金というシステムに頼ってはいけない。すがるほど壊れていくシステムに頼らず自らが景気を回復させる気概を持ってもらいたい。
2004年5月11日 ザ・イトヤマタワーにて 糸山 英太郎
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