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2004.08.19
オリンピックの勝利は美しい
しかし浮かれてはいけない
暑さボケの日本人が大量発生する中、アテネオリンピック日本選手団は連日のメダルラッシュで日本中を沸かせている。私もスポーツは大好きなのでとても喜んでいるし、一時的であるが日本国民のナショナリズム高揚に満足している。国民は出場選手たちのほとばしるエネルギーに素直に感動しているのだ。4年間、懸命の努力をしてきてわずか数秒、長くても数時間で勝負がつく。厳しいものだと思う。出場選手たちは自国では一流の選手であろうが世界は広い。大抵の選手は上には上があると感じるはずだ。選手を支えるコーチや家族もさぞかし大変だったに違いない。そしてお金もたっぷりかかる、資金が無ければ一流選手になれない。多くの専門スタッフが最先端の科学的トレーニングを選手に課しつづける。国によっては金メダルを獲れば国の英雄として一生食べていけるところもあるが日本はそうではない。日本では3年も経てばそういう人がいたかと忘れ去られてしまう。中にはその後悲惨な人生を送る者さえいる。たった一瞬のために才能に恵まれた人間が血の滲む努力をして、お金を使って個人と国の名誉の為に戦う。
オリンピックとは華やかで、はかない世界なのだ。
ところで今回のアテネ大会、ギリシャ財政のひどい圧迫要因となっている。ロイターによれば、ギリシャ財務当局はアテネ五輪の開催費が60億ユーロに膨らむとの見通しを発表している。これは約8100億円で、当初の計画から30%以上オーバーする額だ。この予想以上にかかるコストは「テロ対策費」つまり警備員や保険に使われるものも非常に大きい。おそらくテロ対策費用だけで、欧米向けのTV放映権料が吹っ飛んでしまう金額になるだろう。昔はオリンピック開催が決定すると、競技場の建設や交通網の整備でその国の景気が良くなって、その国の通貨や株価が上昇するのがほとんどだったわけだが時代は変わってきているのだ。
オリンピックの熱狂、興奮を満喫することをやめろとは言わないが、宴の後に残される人間や国のことを冷静に考えてほしい。
そして夜のオリンピック観戦でバイオリズムを狂わせている日本人ビジネスマン諸君に言っておく。
やるべきことはたくさんある、早く金メダル級の仕事をしてくれ。
2004年8月19日 ザ・イトヤマタワーにて 糸山 英太郎
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