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2004.11.16
ソフトバンク消費者ローン参入
哲学無き事業拡大


ソフトバンクの金融持ち株会社ソフトバンク・ファイナンスは、全額出資子会社のイコール・クレジットを通じ、借り入れ申し込みから返済までの手続きのほとんどをインターネットで行う消費者ローン事業を始めると発表した。

何にでも手をつける孫正義氏は一体何がしたいのか?
彼は「日本という閉鎖社会を変革したい」という意味のことをよく言っている。自分自身を坂本龍馬になぞらえているそうだから吠えるぐらいは勝手にやってくれればいい。
しかし日本が日本人の手で景気回復を勝ち得ようとしているこの時期に彼の哲学無き経営ははっきり言って目障りだ。

ソフトバンク経営の目的は単純な「事業拡大」の一言につきる。コングロマリット(複合企業)といえば聞こえはいいが、400社を超える子会社群は笑っちゃうほど玉石混合だ。もちろん大半は石ころだ。彼の安っぽい野望を満たす為に、市場が与えた資金はあまりに多すぎたのだ。そして鳴り物入りでスタートした新事業もすぐにやめてしまう。東京電力との合弁会社スピードネットは解散し、ナスダックジャパンは活動停止、あおぞら銀行は外資に売り払った。ダイエー・西武も事業の複合化・多角化がアダになっている、ダイエーは小売業を一生懸命やれば良かったし西武は鉄道事業を一生懸命やっていれば良かったのだ。ホテル・球団・金融・通信等、他所がやっている商売を新しいアイディアも無しに簡単に参入し、資金と素人を投入してしまうのだからうまくいくはずが無い。

経営者はその事業を深く愛し、その道を極めようと努力をするものだ。どんな商売もお客様本位のサービスを提供する為に、日々その膨大なノウハウを蓄積している。会社とは本業で磨かれるものなのだ。事業拡大のみが目的の会社の中で、社員と理念を共有できるわけがない。また過剰にマスコミに露出する社長が尊敬されることも無い。

そんな孫氏にならって一攫千金を狙う若手ベンチャーが激増し、ろくに仕事もしないで株主資本を食いつぶす経営者が六本木を徘徊していることは前回このHPでも書いた。

ソフトバンクの株価はトヨタ自動車と同様4000〜5000円の水準で動いているが時価総額で比較するとソフトバンク1兆7700億円、トヨタ15兆円とわずか10倍しか差が無い。実態からすれば100倍以上の差があっても足りないくらいだ。哲学無きソフトバンク株は10分の1で適正と考えている。

経営者は確固たる哲学を持ち本業に邁進せよ。新規事業にでていくならば自らの命をかけて進んで行け。


2004年11月16日 ザ・イトヤマタワーにて 糸山 英太郎


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