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2005.01.18
阪神・淡路大震災 あれから10年
国民は本当の危機管理を

あの阪神・淡路大震災から10年が経った。
中越地震やスマトラ沖地震に伴う大津波などにみられるように、災害はいつどこで襲いかかってくるか分からない。教訓は生かされているのだろうか?

10年前の1月17日のことはよく憶えている。
午前5時46分、私は米国出張からの帰国便JAL機中にいた。成田に到着するなり高速道路の倒壊や、町のいたるところに黒煙が上がっている映像が飛び込んできた。ただならぬ事態だと知った私は正確な情報の収集を命じ、あらゆる事態を想定し動き始めた。
私の自宅も被害を受けたが、私財一億円を寄付し新日本グループをあげて災害救助に力を尽くした。

当時の村山富市首相が災害対応の初動に失敗したことに怒りを感じながら、政治家としては自衛隊派遣も含めて官邸主導の危機管理を構築していなかったことを大変悔やんだ。当時の日本が地震にたいして関心が低かったわけではない。北海道東方沖地震や、三陸はるか沖地震が発生し地震や津波に対する議論は大いにされていた。しかし実際に危機管理センターや行政の対応マニュアルが整備されたのは阪神・淡路で6433人の犠牲者を出した後になってしまった。

ドイツの再保険会社は世界で最も地震や津波に弱い都市は「東京・横浜圏」と発表している。数十万人が犠牲になり、損失は数兆ドルになると分析している。
恐ろしいデータだ、突然やってくる災害を最小限に食い止めるには都市機能の分散しかない。それが分かっていながら、都市分散型国家の形成を行わないのは政治の怠慢だ。我が糸山政経塾には日本全国から塾生が集まっているが、地理的に離れているからビジネス上助け合えることも多い。東京一極集中による高効率の追求は時代遅れだ、広い日本の国土をすみずみまで使い尽くすことが必要だろう。

そして時間の経過とともに危機意識が薄れていく人間の心こそ一番危険だ。特に熱しやすく冷めやすい日本人は過ちを繰り返すことになりやすい。
国は国民の生命を守る責任がある、当然だ。しかし実際に災害が起きると、自らの命は自らが守るという「自助」が全体のウエートの半分以上を占めるのが現実だ。国民一人一人が高い危機意識を常にもつべきなのだ。中越地震、スマトラ沖地震とそれに伴う大津波などその被害はあまりにも痛ましい。
目をそむけてはいけない、そして忘れてはいけない、この悲劇に学び自らの生命、家族の生命そして国家を守ってほしい。



2005年1月18日 ザ・イトヤマタワーにて 糸山 英太郎


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