北朝鮮は寧辺の黒鉛減速炉から8000本の使用済み核燃料棒を取り出したと表明した。近く吉州で核実験を行うという観測は驚きだ。
米国との交渉で優位に立ちたいのだろうが、日本にとってこれ以上の脅威はない。
このような状況の中で日本人の考え方は、大体決まっている。
「これ以上やって困るのは北朝鮮なので大事には至らないだろう」という根拠の無い馬鹿げた楽観論だ。
おまけに「唯一の被爆国として非核三原則を遵守し対話をもって解決することが望ましい」とくる。
ミサイルの照準を合わせて核武装の準備を進める隣国があるのに、このように平和ボケしている国民は世界のどこにも存在しないだろう。
我国の非核三原則の一つ「持ち込ませない」についてだが、はっきり言って全く守られていない。逆に米国には持ち込んでもらわないと日本は完全な丸腰ということになってしまう。
つまりは核武装の形態を米国に依存するか自主的なものにするかの違いだけなのだ。
しかし外交上は核武装が自主的であるかどうかは重要なことだ、私は核武装をして相手をやっつけろとは言っていない。核武装を完全に放棄してしまうと話し合いを始めることすらできないと言いたいのだ。
また米国の庇護を受けながらきれい事を言う日本人は、米国をものすごく信頼しているようだが、米国の北朝鮮に対する関心は実は非常に低い。
超大国が同盟国の安全を守るために核を用いるという選択は、冷戦構造のような、完全な二極対立の状況のもとでしか有り得ないだろう。
今の日本は共産主義陣営に取り込まれる危険に直面しているわけではない。米国には、自らリスクをとってまで日本を守る必要は無いのだ。
米国を盲目的に信頼することは北朝鮮を甘く見ていること以上に危険なことだと知ってほしい。
そうかと思えば野党民主党のように普天間基地を槍玉にあげるオッチョコチョイもいる。自国の軍事力を整えずに現在のわずかな陣立てを排除してどうするのだ。
核を完全に否定する人々の主張に「経済・貿易など広い意味での国益の観点からすると、核武装は日本の得にならない」というものがある。
これは全く逆だ、国として一番重要な安全保障についてイビツな状態を続けることによる広い意味での国益の毀損は計り知れない。
国益を守るのは軍事力を含めたあらゆる工夫であることをよく知っているから中国やインドは長期的な国家戦略に経済力だけでなく軍事力の強化を掲げているのだ。
私は日本の安全保障が心配で仕方が無い。
日本が米国の52番目の州になったほうが安全保障上有効という笑えない話が存在することを小泉純一郎州知事候補はよく考えてほしい。
2005年5月16日 ザ・イトヤマタワーにて 糸山 英太郎