運航の安全は航空会社の命だ。
JAL新町CEOには、「この問題を現場の乗務員や整備士だけのものにすることなくJAL全体とりわけ経営者の問題として解決せよ」と命じた。
今JALはお客様の厳しいご意見を真摯に受け止めている。JALが行っている様々な取り組みは、必ずお客様の信頼を取り戻すことができることだろう。
そんな最中あえて言わせてもらう。
マスコミのJALバッシングとも言える過剰な報道は一体なんなのだ?
新聞・雑誌・TVの報道には間違いやバイアスがてんこ盛りだ。特に朝日新聞とNHKは自らを棚に上げてよくも言えたものだと思う。
確かにJAL社員のヒューマンエラーが原因でトラブルがあったことは事実だ。
しかしその後、機材の故障などでJAL機が遅延しただけで大騒ぎするマスコミは安全の本質が全く解っていない。
航空機は極めて高度な安全を追求している。飛行に影響がない細かい傷や損傷でもマニュアルに照らし合わせ、整備士のOKが出ないとその飛行機は飛べないのだ。安全追求の結果遅延になっていることには触れずに「安全神話の崩壊」などと書き立てるマスコミは程度が低くてお話にならない。
ハッキリ言うがそのような遅延は年間数百件存在する、厳密な安全確認もなしにポンポン飛ばす某国エアラインの方がよほど危ない。
三菱製トラック事件を思い出した。
リコール隠し発覚の後、三菱製トラックの事故が起こると、こぞって報道する。
一般の国民は「また三菱が事故か」と思っただろう。
考えれば当たり前のことだが、同じ日に日産やトヨタ、その他のメーカーの事故も起こっているのだ。日本のマスコミは毎回同じことを繰り返しているわけだ。
それでいてマスコミの営業や代理店が、広告掲載のお願いにJALに日参している、報道と営業は別などと言わせない。私はこれまでも株主として多額の広告宣伝費の削減を突きつけてきたが、これで経営陣も迷うことは無いだろう。
100億円かけて広告宣伝をしても同じ媒体が偏向記事を書きまくり、その100億円をかるく吹っ飛ばしてくれるのだ、いい加減な記事で株式価値が毀損されていくのだから株主としてはたまったものではない。その金を現場の安全対策費として使うほうが遥かに経営判断として正しい。
このようなマスコミの広告宣伝媒体を使う必要は一切無い。
エグゼクティブアドバイザーとして株主の率直な意見を言わせてもらったが、これを言い過ぎというのだろうか。
2005年5月23日 ザ・イトヤマタワーにて 糸山 英太郎