この1年間に生まれた赤ちゃんは約111万1000人で最も少なく、出生数から死亡数を引いた「自然増加数」は約8万2000人と初めて10万人を下回った。
1人の日本人女性が生涯に産む平均の子供数(合計特殊出生率)は2003年と同じ1.29と発表されているが、厳密に言えば1.2905から1.2888への低下で過去最低を更新している。
一方、全国の自殺者は3万2325人で、7年連続で3万人を超えた。
その動機は病苦などの健康問題に次いで負債・生活苦などの経済問題が大きな割合を占めている。
国力の源泉である人間が減少していく。
恐ろしい時代が近づいてきているという危機感が日本人にどの程度あるのだろうか?
経済成長率は、労働者数の増減率と労働生産性の上昇率によって決まる。人口の減少は、経済成長へ確実にマイナスの影響を及ぼすのだ。
その点で中国・インドの成長性は説明するまでも無いだろう。
興味深いデータがある。アメリカとイギリスは人口増加の方向で推移する一方で、日本・イタリア・ドイツは減少しているのだ。先進国の中でも人口に対する考え方に差が出ている。
確かに国力は人口に比例して強くなる訳では無いという意見もある。
食糧・エネルギー・資源などの面から考えると人口の過大は、マイナスの場合もあるだろう。
しかしそれは今の日本には当てはまらない。日本で重要なことは世代バランスなのだ、日本のような若年人口の急減は極めて多くの問題を発生させる。
このままでは医療・介護・福祉・社会保障は間違いなく暴走するだろう。少ない若年層にその負担を強いた国の国力が増大するはずが無いのだ。
極端に国際競争力を失わせ、投資減少、貿易赤字、悪性インフレ、防衛機能不全と国家的破滅に向かうだろう。
もちろん子を産み育てるには国のサポートも必要だと思う。
しかしそれよりも日本の若者が家族をつくり立派に子を育てるという大人になる必要があるのだ。
「いつまでも子供のように遊んでいたい」という大人でない大人が多すぎる、幼稚な国民が国力を弱めることを知ってほしいのだ。
また立派に子を育てている親であれば、たとえ経済的逆境にあっても自殺などという考えはおこらないだろう。
多くの日本人よ!子供のままではいけない。誇り高き次世代の日本人を育てる大人となってくれ。
2005年6月2日 ザ・イトヤマタワーにて 糸山 英太郎