東南アジア諸国連合(ASEAN)プラス3(日本・中国・韓国)さらにインド、オーストラリア、ニュージーランドが東アジアの未来のために集まった首脳会議の成果は何だったのか?
首脳会議で小泉首相は中国・韓国に避けられまくっていたが、自らに外交能力が無いことを改めて示しただけだった。
「日米関係が良ければ良いほど中国、韓国をはじめ各国と良好な関係を築ける」
なんて言われて中国・韓国が握手に応じるわけが無い。
近隣外交の弱さを日米同盟強化で補うなどという雑なやり方を外交とは言わないのだ。
経済的な相互依存度で見ると、東アジアの相互依存度は既にかなり高いことがわかる。
東アジア諸国(日本、中国、韓国、香港、台湾、ASEAN諸国)を加えた地域の域内貿易依存度は何と53.3%に達する。
これは、北米自由貿易協定(NAFTA)の44.5%を上回り、欧州連合(EU)の60.3%に迫る勢いなのだ。
域内経済でアジアほど仲が悪いところは無い、リーダーシップをとるべき日中韓がうまくいっていないではすまない話だろう。
小泉首相は日本の国益ばかりでなく、東アジアの利益までも脅かしているのだ。
靖国参拝については再三言っていることだが、公人である首相が外交をぶっ壊してまでする必要は無い。
墓参りは世界中の誰でもするものだ、しかしそこで開き直ってはいけない。
靖国に参拝せずとも8月15日には天皇陛下も参列する戦没者慰霊祭が開催されている。公人が哀悼の意を表し、不戦の誓いをするのに現時点では一番相応しい方法だと思っている。
そんな中、野党がさらにおかしなことをやっている。
前原誠司民主党代表が外交デビューの舞台として訪問した米国と中国で、小泉首相の対米依存の更に上をいく日米同盟強化路線を喋ってきたのだ。
台湾問題という中国の最も過敏な部分についてもペラペラと喋っている様は、野党第一党を背負う政治家とは思えないものだ。
外交のテクニックとして、政権の外交が危ういなら別の道筋を示すのが野党の役割だ、国内の反対意見は交渉の材料にもなるのだ。
今後さらに東アジアにおける経済面での相互依存は高まっていくだろう。
しかし政治や安全保障の面で不安定な状態は、すべての東アジア諸国の国益にならない。
与野党すべての政治家に猛省を促す。
2005年12月15日 ザ・イトヤマタワーにて 糸山 英太郎