トップへ戻る
ITOYAMA EITARO OFFICIAL HOMEPAGE

Itoyama Days
Private Column
Movies
Information
from Secretaries
Organization
Profile
Mail to
サイト内検索


Itoyama Days
      2004 2005 2006 2007 2008
Itoyama Days
2006.02.06
JAL現経営陣との決別
JALはライブドアと同じか


先週来、新聞・雑誌社から取材依頼が来ており、ライブドア事件に関することかと思ったらJALに関するものであった。「どうもJALがおかしい」とのことで、筆頭株主・最高顧問である私の意見を聞かせて欲しいとのことである。それに符合するかのように、JAL社内外の方々からJALの現状を憂う多くのメール・電話が入って来ている。マスコミの取材を受けないことにしている私としては、このページをかりてJALに関する私の決意を述べさせていただきたい。
私は、兼子前社長の推薦に依る新町社長の就任、そしてその後の会社経営に関して応援団の1人であったことは間違いない。国際貨物出身、学習院大学出と云うことで社内のみならず社外に於いても支持基盤が弱いこともあり、私としては出来る限り支援してきたつもりである。しかしながら、現状を見る限り私の期待は見事に裏切られたとしか言えない。
私は、就任以来新町社長は年5−6回経営報告に来ていたが、その時々の報告・約束を思い起こすと共に、JAL及びANAの過去2年間の決算報告、業績予想それらに伴うプレスリリースを丹念に読み直した。それらを通じて改めて分かったことは、JALの経営陣が如何に場当たり的な経営をしてきたかである。その結果が、今期170億円の利益予想から470億円と云う大赤字、そして株主には死刑宣告にも等しい無配、への転落であった。私が問題とするのは、業績予想である。多くの株主・投資家のみならず、社員も、その予想で株を購入したり、自分が働いている会社の現状を判断する。JAL・ANAは四半期ごとに業績発表、業績予想見直しを行っている。今期の例をとれば、JALは平成17年5月9日、7月29日、11月7日、ANAは17年4月28日、7月29日、18年1月31日に発表しており、その前後には新町社長が報告に来ている。結果は明白である。JALもANAも7月29日時点では業績予想見直しの必要なしと云うことであったが、数ヵ月後にはJALは170億円の利益予想が470億円の損失と640億円の狂いが出たの対し、ANAは100億円の利益予想を170億円の利益と上方修正した。新町社長は、その原因として原油高、反日デモ、バリ島テロ等対外的要因を挙げているが、7月29日時点では自助努力も含め様々な収支改善策に依り、燃料高騰の影響は最小限に抑えられ、したがって見通しの修正は行わないと断言していた。新町社長に問いたい。8月から11月にかけて何か劇的な要因がJALだけに発生したのか。私から見れば単なる見通しの甘さでしかない。私は、結果として配当として受け取る予定の4億円がなくなったが、多くの株主・投資家を欺いたことは事実である。これでは、ホリエモンの行ったことと大同小異である。
私が調べたところ、2兆円以上の売上を立てている企業で赤字なのは三洋電機、三菱自動車そしてJALだけである。私は、業績悪化の会社を立て直した経営者を思い起こした。例としては、日産のゴーン社長、ソニーのストリンガー社長、みずほ銀行の前田社長、そしてそごうを立て直した和田社長である。新町社長が1月16日報告に来た際、復配は早くて2008年になるのでそれまで我慢して欲しいとのことであった。はっきり申し上げて私はそれほど我慢強くない。新町社長に問いたい。上記経営者が会社建て直しに要した時間はどれほどであったか。このようなスピード時代に、3年も4年も無配で我慢してくれと云う経営者に経営を任せる人がこの世の中にいるのか。
更にメディアの方々、JAL社員そして友人から指摘されるのが、社内問題である。それは新町社長が会社運営を執行役員YとHを取り巻きとして行っており、JALを非常に風通しの悪い会社にしているというのだ。複数の記者はその執行役員を実名で指摘した。
私は、新町社長の口から「あの人は・・・派、あの人は・・・派」との言葉を聞いている。この言葉を聞いてこの人にJALの経営は任せられないと思った。JAL再建に最も重要なことは、全社員が志を1つにして目標達成に邁進せねばならないのに、会社トップがこのようなことを言っているようではまとまる訳がない。
私自身、JALの組合には言いたいことが一杯ある。航空業がサービス業であることを理解しているならば、乗務員の配置はどうあるべきか、そう言った点では組合の譲歩を強く促したいと思っている。会社再建の鍵は労使協調にあるが、新町社長の考え方、そして「役員報酬は20%以上カットした。株主には無配にした。だから従業員も10%カットを認めろ」だけでは組合の協力は得られない。株主同様、従業員に対しても10%カットを3年間我慢しろと云うわりには、我慢した後のインセンティブ、会社の将来像がまるでない。これでは、単に社員のモティベーションを下げるだけである。そのことが、整備等で問題を起こしている原因であることを新町社長は気が付いていない。
はっきりと申し上げたい。JAL再建は残念ながら新町社長のもとでは出来ない。今まで支援してきた私としては断腸の思いだが、新町社長の早期退陣、外国人を含む新経営者の下での再建を提案する。JALがこのようになった責任の全てが新町社長にあるわけではないが、市場も社員も希望を持つことの出来る経営体制になってもらいたい。新町社長が居座る場合、次回株主総会での議決権を会社側に与えることはしない。志を同じくする方々にはぜひ行動を共にするようお願いする。


2006年2月6日 ザ・イトヤマタワーにて 糸山 英太郎



(C) all rights reserved by the itoyama organization