11月7日JALグループ中間決算発表の翌日、JAL西松社長が糸山タワーにやって来た。
「国際線の収支改善で営業利益が回復しております。カルテルの罰金引当金や早期退職の引当金などを計上しても黒字を確保しました・・・」西松社長は中間決算の報告を行なった。
「中間決算の内容は既に発表されているので繰り返す必要はない。
私は大株主として昨日の竹中常務決算会見について言いたいことがある。
資本増強を随分簡単に話していたが、株主としては聞き捨てならない。
将来的に自己資本強化が必要なことなど百も承知だ、しかし業績や株価がしっかりしていない中で行なえば株価は下落するだけだろう。」
まるで他人事のような竹中常務の語り口に憤りを感じた株主は多いはずだ、昨年の「騙し討ち増資」に続いて金さえ入れば良いと考えているのか?
新しい資本は経営体質を変えてはくれない、経営体質を変えてくれるのは経営者の経営能力でしかないのだ。
まずは業績の回復と株価の上昇が先だ、順序が違う。
週刊誌を騒がせた西松社長自身の東京よみうりカントリークラブゴルフ会員権問題について苦言を呈した。
「かつて山地氏がスリーハンドレッドゴルフクラブ会員権問題でJAL社長を辞めさせられた過去があるにも関わらず、またもや西松社長がゴルフ会員権に執着していることに失望している。
西松社長は年収960万円、電車通勤とこれまでの経営者とは違う施策で感心させてくれていたが見事に裏切ってくれた。
社員にリストラを迫り、JALカードまで売るという資産売却方針の中、何をやっているのだ!よみうりCCは即売却して有利子負債の返済にあてろ!」
さすがに西松社長もこの件では「うかつでした」と頭を下げた。
私は西松社長に2円配当とJAL現場裏方社員の給与引き上げをはっきり要求した。
私は長年株価低迷に耐えている株主と、JAL再生に奮闘する整備や安全管理の裏方社員を多く知っている。苦労人には苦労人の気持ちがよくわかるのだ。
黒字を確保したならまずここに金を使うのだ、株価と社員の士気が上がれば資本増強も叶うだろう。
兼子元社長から頼まれたJAL最高顧問(エグゼクティブアドバイザー)の任期5年が終わろうとしている。
更に5年お願いしたいと西松社長から要請があったが、現況では引き受けることなどできない。
JALの株価は、西松社長就任発表時326円まで戻してやっとスタートラインだ。時価総額1兆円(株価370円)までは余計なことを考えず経営に集中してくれ。
最高顧問の件は業績と株価を回復させて2円配当ができたときに考えることにする。
2007年11月8日 ザ・イトヤマタワーにて 糸山 英太郎