羽田空港ターミナルビルの家主「日本空港ビルディング」の株式をオーストラリア投資ファンドマッコーリーが大量に取得した。
マッコーリーグループと言えば世界の空港会社投資で有名だが、有料道路なども買う、交通に積極的な投資家だ。
我がJALも日本空港ビルディングの主要株主であるので、この件については無関心ではないがマッコーリーが純粋にその企業価値を評価し投資を行っているのであれば大いに歓迎する。
そんな中、空港会社への外資規制を盛り込んだ空港整備法改正案には冬柴国土交通相の見識を疑う。
東京市場がグローバル化し外国人投資家売買シェアが60%となっている現在、必要以上の外資規制は市場にとって有害の一言に尽きる。
有事では最重要施設となる拠点空港をオーストラリアだけでなく中国などの外国資本に握られることを懸念しているという。
空港は出入国を管理する水際である上、国家的な機密も少なくない、保安情報の流出や有事の機動性低下などの問題あげている。
一見もっともらしいこの意見は国土交通省族議員たちの浅はかな主張にすぎない。
国の安全保障とはもっと高度なシステムであって、このようなくだらない話は時間の無駄だ。
はっきり言えば国土交通省OBの天下り先確保ということなのだ。
市場に及ぶ影響を理解していない人間たちの行動で日本市場が不信を招くならば国益の毀損以外のなにものでもない。
規制をかけるなら上場するなと言いたい。
民間企業として上場させておきながら今頃規制では世界の投資家を納得させることはできない、本当に安全保障に問題があるのなら最初から空港関係各社はすべて国有化すべきであっただろう。
日本市場に失望する外国人投資家は三ヶ月連続売越している。
先月はなんと1兆4579億円も売越した、これは調査スタート以降最高額だ。
この事実を正確に理解できる政治家が少ないところに日本の悲劇がある。
既に日本は、安全保障や産業政策の観点から、航空・通信・エネルギーなどに外資規制を整えている。
最小限の規制に自由公正な市場でなければ大きなサイズの資金は動かないのだ。
日本経済の復活を望むのであれば事の本質的理解が必要であろう。
2008年2月13日 ザ・イトヤマタワーにて 糸山 英太郎