麻生太郎幹事長が証券優遇税制の拡充として年300万円以下の株式配当を非課税とするべきと主張している。
もともと証券優遇税制に関しては、2010年12月末まで2年間の特例措置として、金額で上限を設けて優遇税率を維持し、株式と投資信託にかかる譲渡益は500万円まで、配当課税は100万円までそれぞれ優遇税率10%を適用するとしている。
金融一体課税については、譲渡損益と配当の損益通算を2009年1月から申告方式で開始し、2010年1月にも証券会社の特定口座を活用する方式を導入することになっている。
まーどれもこれも小出しで中途半端きわまりない。
その証拠に市場はこれらを全く評価していない、むしろ何も言わなかったほうが良かったのではないかと思えるぐらいだ。
この程度で投資家が「積極的に株式投資を行おう!」と挙って市場に戻ってくると本気で考えている政治家が存在することに失望する。
金持ち優遇批判を恐れて根拠の無い上限を設けることは策の本質を失ってしまう。キャピタルゲインの恩恵が一部金持ちに偏っているなど時代錯誤も甚だしい、今や広く国民の財産に影響するものであることを知らぬ者はいない。
また目先の瑣末な税収にこだわって軽減率をケチるなど愚の骨頂だ、個人的には自らリスクをとって得たリターンには課税の必要なしとさえ思っている。
訳知り顔の政治家はとにかく税制理論を持ち出したがるが、好調な経済あっての税制ということを分かっていない。
経済政策とりわけ株価対策に必要なものは、思い切りの良さと分かりやすさなのだ。
今回の策は上限いくらまで何%から何%に軽減・・とクドクド説明していること自体、下策と言えよう。
単純明快、日経平均2万円回復まで証券関係課税はゼロと宣言するべきだ。
日経平均が1000円上昇すると東証一部の時価総額は約30兆円増加する、つまり日経平均2万円とは日本経済が210兆円もの時価総額を新たに手に入れるということなのだ。
含み益・実現益を手にした企業・個人は資産効果によって一気に変化することになるだろう。企業は積極的に設備投資を行い、個人は車で旅行や外食へ出かけるようになるのだ。
更に揉めている消費税率を上げなくても税収を確保できるだろう、これ以上の景気対策が他にあろうか。
原油や為替の水準を変えることは容易ではないが、日経平均を上昇させて企業・個人のマインドを変化させることならできると断言する。
経済は生きている、病床にいる時間が長引くと全快が難しくなるのは人間と同じだ。
一日も早く政府の決意を市場に示さねばならない、税制で日経平均2万円こそ唯一の景気対策だ!
2008年8月20日 ザ・イトヤマタワーにて 糸山 英太郎