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2002.12.16

第3講は韓国視察旅行の報告でスタート

今回は韓国視察旅行に行って来た2名の塾生代表からの報告で始まった。
日本と同じく97年に金融危機を迎えた韓国だが、日本が問題の先送りしかしなかったために今だにもがき苦しみ続けるのと対照的に、官民一体となって大胆かつ巧みに経済再生をやってのけ、新たな成長のステージを歩んでいる現場を目の当たりにして塾生は皆大きなショックを受けたという。IMFからの緊急融資額195億ドルも3年前倒しで完済してしまったほどだ。

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彼らが視察してきたサムソン電子は絶好調の韓国企業の中でもダントツで、昨年の純利益はソニーの17倍、今年に入って株式時価総額でもとうとうソニーを抜いてしまった。これはすなわち認めると認めざるに関わらず、すでにサムソン電子の企業価値に対する市場の評価はソニーを超えているということである。
 サムソン電子陳社長(中央)を招待しての
 パーティー


そして3年以内に全ての分野でソニーを追い抜くと何の気負いもなくさらりと言ってのけたという。かつてサムソンに技術指導をした三洋電機が今や逆にサムソンから技術指導を受けているなど、かつての技術大国である日本人としてのプライドはズタズタだ。でも韓国がIMFの管理化におかれるという屈辱をバネにして立ち直ったように、一度プライドを維持できなくなるぐらい現実を直視することが日本復活への鍵なのかもしれない。

塾生の代表の一人はこの逆転現象の一因を儒教思想や徴兵制度による軍役経験に見て取った。またゆとり教育等で学力低下の顕著な日本と比較して大学等の教育現場で競争原理が働いていることで、すでにソウル大学のレベルは東大より上、教授陣の質もずっと高く層も厚いと断じた。
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 ソウル大学にて鄭総長と会談
そして塾生各自でIT等の自分の関心分野を見聞するため市内を巡ったことにも触れ、今回の視察旅行の感想を、とにかく見るものすべてが"怖かった"と語り、このままでは"日本はもうダメ"という危機感を強く持ったことを述べた。

続いて糸山塾長が今回の視察旅行を総括した上、日本低迷の一因とも言えるこの国の閉鎖性に触れ、もし今回のようなミッションが韓国から来ても東大やソニーのトップは会ってくれないだろうと断じた。今や勤労者の4人に一人が失業を間近に感じているという日本再生の鍵を見出すべく、今後も世界の潮流の最先端を常に見据え続けるため、マイクロソフトのビル・ゲイツ会長や米国の投資家、ウォーレン・バフェット氏らとの会見も今後実現していきたいと語った。ウォーレン・バフェットは独自の企業価値判断に基づき、ブランド力=価格支配力のある企業の株を安くなった時に買い、あるいは友好的にまるごと買収してさらに収益力に磨きをかけて長期的に値上がり利益を追求する、大富豪としても世界的に著名な投資家である。

また前日の石原都知事との会談にも触れ、今後の政局について語り合い、あと10年早ければ一緒に政権を取れたかもと感慨深げに語り、また都知事も塾生が政界に打って出るなら応援するのでぜひ会いにきてほしいと語ったエピソードを紹介した。そして政治と経済は一体で不可分とし、経済を読む上で政治を知ることの重要性を説き、ゴールデンウィーク前の解散総選挙の可能性が高いとの見解を述べた。

質疑応答では景気がどこまで落ち込むかという問いに、一時的にIMFの管理下に入るまで落ち込むこともありうるとしながらも、最終的には乗り越えられるだろうと基本的には楽観的な見通しを述べた。少子化、年金問題等、老後の不安にはどう対処したらよいかという問いにはこれからは国家はあてにならないので自分のことは自分で守る覚悟が必要とした。教育問題では愛国心の重要性を説き、後継者が育たないという経営者の悩みについては後継ぎが頼りないことで自分が生涯現役として溌剌としていられるというようにプラス思考に切り換えよと説いた。また今の政治家には庶民の生活感覚を理解できない人ばかりだという嘆きには、そういう政治家を選挙で当選させる国民に責任ありと断じた。

そして今後の糸山経営塾の展開について全国組織を作ってほしいという要望を受けて、月10万円程度の会費で独自展開し、月一回程度個別面談をするなど個々の塾生とのつながりを強化、受講料を社会還元するなどの構想を語った。

講義終了後は忘年会に繰り出して盛大に盛り上がり、塾生それぞれが新年に向けて新たな展望を思い描きつつ最終講となる第4講での再会を誓って、2002年の糸山経営塾の幕を閉じた。


2002年12月16日 ザ・イトヤマタワーにて


「糸山経営塾」の詳しいお問い合わせ先

日本経営合理化協会 東京本部
東京都千代田区内神田1ー3ー3
TEL:03ー3293ー0041
担当/吉田誠一郎:yoshida@jmca.co.jp


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