11月15日(土)「糸山政経塾」の第八講義が行われた。
 東京大学 坂村教授による講義 |
今回はあのTRONプロジェクトリーダーとしてまったく新しいコンピュータ体系を構築している東京大学 坂村健教授の講義からスタートした。「ユビキタス(どこでも)コンピュータで生活が変わる経営が変わる」と題し現在の人間に苦役を強いているパソコン至上主義を痛烈に批判した。さらにOSを独占し商売をしているマイクロソフト社が人のための本当のコンピューティングを阻害していると断言した。大学教授らしからぬ歯に衣着せぬ語り口に塾生はどんどん引き込まれていく。TRONは携帯電話をはじめデジタルカメラ、FAX、車のエンジン制御など我々からは直接見えないところで既にユビキタスコンピューティング環境を実現していると言っていいだろう、しかし坂村教授は最先端の極小ICを塾生に披露し具体的な利用アイディアを示しながら、ユビキタスコンピュータが生活を変えるのはこれからが本番だと力強く語ってくれた。
その後は湘南工科大学教授による講義を受けるため塾生は大型バス2台に乗り込み、辻堂の湘南工科大学キャンパスに向けてザ・イトヤマタワーを出発した。移動中も勉強だ、車中では糸山塾長の特別講義が始まった。湘南工科大学の経営に乗り出した経緯をビジネスの面から解説していったのだ。赤字を抱えた学校法人を立て直す資金とアイディアそして成功への確信が当時の塾長を行動に移させたという。いつもながら塾長のビジネスセンスには感心するばかりだ。また経営者ではなく教育者として未来を担う学生たちに、勉強をするための最高の環境を提供し続けていきたいという思いを語ってくれた。
湘南工科大学のIT教育関係の投資額は日本でトップクラスにランクされているが、学納金は日本でもっとも安いクラスに抑えてある。最高の社会貢献とは若者に対する投資だと塾長は断言したのだ。日本の市場における最強の投資家の、最大の投資先が実は若者たちであったという話に塾生も驚きを隠せなかったようだ。
そして最後に選挙後の政局について、とりわけ年金・道路・郵政・自衛隊など波乱必至の難題の行方をからめて解説していったのだ。

湘南工科大学にてCAD講義を受ける塾生 |
程なく広大な湘南工科大学キャンパスに着くと、早速同大学教授陣による講義が始まった。「ウィンドウズとリナックスのマルチメディア環境」では話題のリナックスを実際に体験しウィンドウズとの違いを考察していった。「セキュリティー対策(ウイルス対策と暗号化)」では実際の感染手口や対策事例が披露され、最後は「コンピュータで立体設計図を描く」ということで最先端3DCADを実際に操作し高度な機械デザイン工学の世界を垣間見た。極めてアカデミックな時間を塾生に提供した糸山政経塾第八講義だったのだ。
東京へ帰るバスの中では知的好奇心を満たした爽快感と、疲れた脳をビールで癒すという至福の時を楽しんだ。
次回、第九講義は12月20日、ゲスト講師に政治評論家 森田実氏を迎えて開催の予定である。